現地人に嫌われる(現地人とうまく仕事ができない)日本人駐在員 (その3)

もう一つの「嫌われる」要素が、③日本(親会社)に対して文句が言えない(現地を守ってくれない)人です。

説明の必要はないと思いますが、ほとんどの日本人駐在員は、この点で嫌われてしまっています。仕方がないことですが、現地人は、社長や重役として赴任される日本人駐在員が、全く日本(親会社)を向いていると幻滅してしまいます。スペイン(欧州)の子会社の現地人は、多かれ少なかれ、いつも被害者意識を持っています。日本(親会社)の利権に左右されるのは当たり前なのですが、それでも『現地を守ってもらいたい』と言う意識は高く、日本人駐在員の方の日本贔屓の理解、解釈、そして、指示は、現地人にとっては一番嫌なことだと言えます。それを避けるのは、日本人駐在員として理解できることを、如何に現地人の立場で理解できるように説明してやるかであり、そこに日本人駐在員の方の誠意が試されます。

良く日本人駐在員の方々は、「俺たちは、現地人、現地の会社を守ろうとして必死なのに、現地人こそ危機感を持っていない」と逆に嘆く人がいます。日本人駐在員の方たちが感じる以上に、現地人もいつも危機感を持っています。しかし、現地人から言わせれば、会社の経営は、経営陣、つまり、日本人の問題で、彼らはそれに従っているだけです。だから、会社の存続は、日本人の経営陣の能力の問題だと言う認識です。日本人駐在員は、この現地人の認識をしっかりと理解する必要があります。理解すると、「現地人の危機感は、すなわち日本人駐在員の能力に対する危機感だと認識できます。それが認識できると、現地人に対して、「日本から派遣されている自分らは何時でも日本に帰るところがあるので、現地人が経営責任を負うべき」と説明することが、如何に建前論で、意味のないことなのかが分かりと思います。それならば、赴任してくる必要はないのです。つまり、日本の会社である限り、現地人は日本人駐在員の経営陣としてのリーダーシップを期待しており、現地人の危機感は、常に、日本人駐在員に対するものなのです。従って、「俺たちは、現地人、現地の会社を守ろうとして必死なのに、現地人こそ危機感を持っていない」と嘆く日本人駐在員は、何も理解をしていない人としか言えません。そんな人が現地の責任者となっている会社は悲惨です。だから、「嫌われる」のです。「嫌われない」ためには、スペイン(欧州)人を危機感がないと責めるのではなく、現地人の立場でリーダーシップと決断を率先して取ることです。任せることが、現地化でも、現地人の責任でもありません日本企業の子会社なのですから、赴任している日本人駐在員が引っ張り、決断、行動することが求められているのです。三十数年に渡って日系企業で現地採用として勤めて来た結果、そう確信しています。

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